2015年夏 東北背骨ツーリング - 7日目
出発地:会津高原尾瀬口駅
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猪苗代湖 ①崎川浜キャンプ場
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天童 ②道の駅天童
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大曲 ③大曲ユースホステル
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十和田湖 ④⑤ホテル十和田湖荘
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大湊
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大間崎 ⑥大間崎キャンプ場
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脇野沢 ⑦脇野沢ユースホステル
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新幹線で帰宅!
七日目:大間崎→脇野沢
総走行距離:75km
獲得標高:1300m
5:15
起床。
かもめの声に起こされました。
外に出ると、キャンプ場がかもめに占拠されていました。
朝から一眼レフを使ってかもめ撮影(笑)
天気は曇りです。いつポツポツ来てもおかしくないコンディションですね。
一応午後までは曇り予報なので、今日も雨前に行けるとこまで行こう作戦です。
ちゃっちゃとテントを片しパッキングします。
昨日お世話になった自炊場。とてもいいキャンプ場だった。
またいつか来よう、できれば……今度は仲間と一緒に(笑)
6:20
出発。
まずは、昨日の夜ご飯を買ったコンビニまで行き朝ごはんです。
何故か道路にザリガニがいました。カニなら分かるけどなぜザリガニ(笑)
6:40
コンビニ到着。昨日かなり食べたはずですが、すでに空腹です。
欲望に従い、チーズ入り肉まん・唐揚げ棒・パイ生地ドーナツを食べます。
カラスが多いコンビニで、スキを見せたら盗ろうとしてきます。
都会のカラスで慣れてるから、これくらい問題ないけど。
車に傷が付きそう……。
7:10
出発。
すぐに、面白い看板を見つけ緊急停車しました。大間名物であるマグロにあやかった広告です。そういえばマグロ丼食べなかったな。
前半の道は、
①漁港
②山道
③漁港への下り
の繰り返しでした。
今日のルートには4つ峠があります。最初の3つは標高が200m程度で、最後の1つは500mです。
2つ目の峠に差し掛かったあたりで、パラパラと雨が降り始めました。
道は登りと下りを繰り返しています。
必然的に、雨具の着脱を何回も繰り返すことになりました。
もう、回数が多すぎてうんざりです。
クリートがいよいよ寿命です。左足は、内股にして踏まないと容赦なく外れます。
脱ぎ着と、クリート寿命と、雨のダウンヒルへの防寒具的不安で精神を削られる区間でした。
坂を登っていると、追い抜いた車から手を振ってくれる人が。
また、途中展望台(もちろん何も見えない)で写真を撮っている時にも、応援してくださる方がいました。
おかげで(精神的に)腐らずに走り続けることが出来ました。
今回の旅は辛い時に限り、必ず励ましてくれる人が現れます。応援なしでも走り切れたとは思いますが、その場合「ただの辛かった旅」になったと思います。感謝しても感謝し切れません。
11:00
観光名所である仏ヶ浦に寄ろうかと思いましたが、泥道を歩かないと辿りつけなさそうだったので諦めました。
お腹も空いたし、そろそろ休みたい。
屋根を探した結果、小学校の軒下を見つけピットイン。
平日ですが、幸い人はいないようでした。
後で調べてみると、「佐井村立牛滝小中学校」だったようです。
現在の全校生徒数は6人だとか。リアルのんのんびより?
港町ならではの注意書き。
今朝買った食料で補給します。
ここまでで、峠4つの内3つはクリアしました。あとはラスボスである標高500mの峠だけ。
ここまでの走行距離は45km。残りは30kmですが、20kmは下りです。
つまりあと10km登り、20kmの雨ダウンヒルにさえ耐えれば、今日は終わりです。
体力的には問題無いですが、果たして雨ダウンヒルの寒さに耐えられるのか……。
11:30
再出発します。小学校から現道の途中には、使ってないトラックが鎮座していました。
雨がサビの色を浮き立たせ、味のある色になっています。
そう、天気は雨なのです。強さは小降りと本降りの中間くらいでしょうか。
登りは暑いので、雨具を着ず半袖で漕ぎます。単調なので、音楽をかけ進みます。
ここの区間はほとんど記憶に残ってなく、ただ無心に漕ぎました。
雨で霞み、白と深緑で構成された代わり映えしない景色が続きます。
明日は快晴。きっとこれが最後の試練だ。
そう考えると、それなりにキツイ斜度も耐えられるのでした。
12:45
無事登頂!
晴れてれば綺麗なんだろうなぁ、といういつもの感想。
写真撮影もほどほどに、体が冷える前に服を着込みます。
ここで、今までは封印してた防寒具を使います。アームウォーマーと手袋です。
また、この気温のダウンヒルだと耳も冷えそうなので、雨具のフードを使います。
ヘルメットをフードの上から無理やりかぶり、お腹に綿のTシャツを詰め込み準備完了。
体は雨で濡れていますが、ここまで着こめば大丈夫でしょう。
20kmの下りを一気に走ります。こんだけ着ても、腕には肌寒さを感じます。
気まぐれで持ってきたアームウォーマーですが、これがなかったら相当寒い思いをしたでしょう。
13:45
道の駅わきのさわに着きました!ここまで来れば、ユースは目と鼻の先です!
ここで、チェックインの時間を告げるためユースに電話をします。
今から昼を食べると言うと、道の駅のお向かいにあるラーメン屋がうまいとのこと。道の駅にも食堂はあるが、お向かいに行くべきだと力説されました(笑)
店に入ってみると、常連の方々が雑談をしていました。
これ、本当に地元の人しか行かない店かも(笑)
後で調べると、食べログに載っていない店でした。穴場すぎでしょ(笑)
「でかい丸太に足を付けました」という、いかにも手作りな机が数個あります。
椅子はただの丸太でした(笑)カウンターや普通の机もありましたが、あえてワイルドな席に座ります。
この店のオススメは「猪骨ラーメン」です。
「豚」じゃなくて「猪(いのしし)」ですね。僕はこのことに食べ終わってから気付きました(笑)
写真が曇っているのは、ダウンヒルで冷えきったカメラが結露しているからです。
本当にハードなダウンヒルだったなぁ。
体も冷えていたので、ラーメンは最高に美味しかったです。
味はとんこつ味噌ラーメンでした。
無事走り切ったという安心感に浸っていたので、それ以上の詳しい味は覚えていませんでしたが……(笑)
食後にはコーヒーもサービスしていただけました。
ここもまた来たいと思える、思い出に残る店でした。
店を出ます。
せっかくなので道の駅に寄って行きましょう。
ここに、東京から自転車で来たというチャリダーがいました。
なんと、初めての自転車旅で、テントも持たず道の駅野宿しているとか。すごい度胸です。
大間崎のキャンプ場で台風をやりすごしたが、キャンプサイトが水没し、みんな自炊スペースに逃げ込んだとか、色々楽しい話を聞けました。
道の駅のスタッフとも仲良くなり、結構な時間話し込んでしまいました(笑)
たぶん45分くらいは雑談してたかな?
クッキーもごちそうしてくださり、とても楽しい時間でした。
お礼を言い、4km先の宿を目指します。
15:50
脇野沢ユースホステル到着!!!
奥さんとご主人がすぐに迎えてくださいました。
この歓迎っぷりが実の息子を迎えるような温かさなんですよね。これだからユースホステルに泊まるのは止められないんです。
ネットには「奥さんが厳しい」みたいな情報もあり不安でしたが、全然大丈夫でしたよ(笑)
ご主人が車を出し、荷解きもほどほどに温泉に連れて行っていただけることに。
「ダウンヒルで体が冷えただろうから」と気遣ってくれます。
脇野沢温泉は金・土・日しか開いていないようで、ちょうど開いている日だった強運に感謝です。(温泉の営業時間なんて事前に調べません)
温泉はこじんまりとしていて、浴槽は5,6人しか入れなさそうなサイズでした。この観光地化していない感じ、逆にそそられますね!
湯船では、ご主人とずっと自転車の話をしていました。実はここのユースのご主人、青森では貴重な自転車乗りなのです!
ご主人「やっぱり、自分の限界を破ってこそ見える世界があるんだよね。なのに、世間の人は「君、マゾなの?」と言ってくる。あれ、ちょっと違うよね。」
僕「まさにその通りです!限界を越えた先の達成感は最高ですよね!」
分かってらっしゃるとしか言えない、根っからの自転車乗りでした。
お風呂から上がると、ちょうど道の駅で出会ったチャリダーと入れ違いでした。
彼はまだまだ旅を続けるそうですが、結局無事に帰れたのでしょうか。
17:00
ユースの部屋に戻ってきました。
客は当然一人。今日は6人部屋を独り占めです。
※写真は脇野沢ユースホステル公式HPより
今夜は左奥のベッドで寝ることにしました。屋根がある上に広いとか最高かよ!
18:00
夜ご飯です。
ここのユースは、ペアレントさんは別室で食べるようで、一人で食べました。
このご飯がびっくりするくらい美味しかった……!
特に煮物が良かったです。噛めば噛むほど美味しい煮汁が出てきてご飯が進みまくりでした。結局、お櫃で出してくれたご飯は全部食べちゃいました。(お茶碗4杯分!)
ご主人も奥さんもいい人だし、ご飯も美味しいし、ここのユースは最高だな……!!!
19:00
食べ終わったあとは、部屋でダラダラしたり、備忘録を書いたりします。
明日の天気予報を見ると、やはり晴れ。不動です。予報に対し猜疑心が生まれてきてますが、明日の晴れは信用できそう。
「ウィニングラン」
明日の走りはその一言に尽きるでしょう。
よし、今まで撮れなかった分まで写真を撮るぞ!
23:00
カメラのバッテリーを充電器にいれ、眠りにつくのでした。